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2023.03.22
工場や倉庫で働く方の悩みの種といえば、錆の発生ではないでしょうか。
素材や加工品に錆が発生してしまったので、その上から塗装をしようと考えている方もいらっしゃるでしょう。
しかし、この方法は本当に適切なものなのでしょうか。
そこで今回は、錆の上から塗装をする際の問題点と解決策を紹介します。
錆が発生した場合には、その上から塗装を施そうと考えている方も多くいらっしゃるでしょう。
また、すでに塗装をしたけど下から錆が浮き出てきて困っているという事例もよく耳にします。
本稿をご覧の皆さんはうすうすわかっていることかと思いますが、錆びてしまったものに上から塗料を塗ったとしても錆の進行を止めることはできません。
錆止め塗料であれば効果があるのではと思っている方もいるかもしれません。
しかし、錆止め塗料でも結果は同じです。
錆の進行を止めることはできないので、塗装が剥がれてしまうでしょう。
そのため、錆が発生するよりも前に対策を打つことが大切です。
錆が発生するよりも前に対策を打つことが大切であることを紹介しました。
では、実際にどうすれば良いのでしょうか。
それは錆止め塗料を使用することです。
ここからは錆止め塗料がどんなものかについて紹介します。
錆止め塗料とは名前の通り、金属の腐食を防ぐ効果を持った塗料のことです。
金属の表面に塗装をすることで、塗膜を形成することで、錆の発生を防ぎます。
水や酸素に反応することで錆は発生します。
原因となる水や酸素をはじめから触れないようにするということです。
塗料というのは、顔料、樹脂、溶剤、添加剤の4つから構成されています。
この中の顔料に錆止め効果があるものを採用することで、錆の発生を防げる塗料となります。
錆止め塗料には、油性系とエポキシ樹脂系、合成樹脂系、フェノール樹脂系、エッチングプライマーなどの種類が存在します。
今回はこの中でも油性系とエポキシ樹脂系の2種類に焦点を当てて紹介したいと思います。
これから錆止め塗料を使用する予定の方はぜひ参考にしていただければと思います。
・油性系
このタイプの塗料は、塗膜が厚いため防錆性に優れているという特徴があります。
しかし塗膜が厚いということは、その分乾燥に時間がかかるというデメリットも存在します。
夏であれば3〜4時間、冬であれば6〜8時間はかかるでしょう。
作業効率が下がったり、その分の人件費がかかったりという点で使用される機会は減っています。
・エポキシ樹脂系
こちらの塗料は、エポキシ樹脂に錆止めの顔料を含ませたもので、密着性や防食性、耐久性、防錆効果に優れています。
エポキシ樹脂というのは、素地の内部に浸透するという性質があります。
そのため、素地が脆弱な場合は補強に役立ちます。
塗り替えや新築工事などで使用されることが増えています。
ここまでは錆止め塗料を中心に紹介してきました。
しかし、実際は錆止め塗料以外にも対策は存在します。
ここからは錆止め塗料以外の対策方法を2つ紹介します。
1つ目は、酸で洗う方法です。
こちらは主にリン酸を使用します。
リン酸は空気よりも鉄と反応する性質があります。
そのため、リン酸塩に変化すると皮膜が形成されます。
皮膜が形成されることによって赤錆の発生を防げます。
すでに赤錆が発生している場合にも有効です。
2つ目は、水と酸素を遮断する方法です。
具体的な方法としては以下の4つが存在します。
・表面に油やグリスなどの防錆剤を塗布する
・メッキ処理をする
・真空梱包する
・水分や塩分が少ない環境で使用する
防錆剤の塗布やメッキ処理は水と酸素の侵入を防ぐという点においては共通しています。
しかし、それぞれに異なる特性があります。
防錆剤は手軽に対策ができるのですが、塗布後は表面がベトベトしたり、汚れたりします。
チリやホコリが付着しやすくなるので、こまめなメンテナンスは必須と言えます。
メッキ処理に関しては上記のような心配は不要です。
メンテナンスが必要ないだけでなく、色を変化させられるというメリットも存在します。
ただし、膜厚にばらつきが発生しやすいので、高い精度が必要とされる精密機器には採用できません。
真空梱包をすると、水や酸素から守れるだけでなく、チリやホコリの付着も防げます。
そして、長期間品質を維持できるのが大きなメリットと言えます。
ただし金属部品を使用する場合には取り出す必要がありますよね。
真空パックから取り出してからは錆が発生するリスクがあるので、注意が必要です。
水分や塩分が少ない環境で使用しないというのも大切です。
工場や倉庫の環境をしっかりと整備すれば、錆対策としては有効でしょう。
今回は、錆の上から塗装をする際の問題点と解決策を紹介しました。
錆の上から塗装をしてもいずれは錆が浮き出てくる可能性が非常に高いです。
錆が発生する前の対策が非常に大切です。
紹介した錆対策を参考にしていただければ幸いです。
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