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2021.09.29
「鉄を使っているうちに錆びてくるのはどうしてだろう」「錆びを落とすにはどのような方法を使えば良いのだろう」この記事をご覧の皆さんは、このような疑問をお持ちかもしれません。そこで今回は錆びの種類や錆びのメカニズムなどについて詳しく解説します。
錆びと一口に言っても色々な種類があります。赤錆びや青錆びなど聞いたことのある方も多いのではないでしょうか。ここでは色ごとの錆びの種類をご紹介します。
1つ目は赤錆びです。これは鉄や鉄鋼、銅などに見られる錆びです。赤錆びという名前ですが、赤色というよりも赤褐色に近いかもしれません。一般的な炭素銅に発生する赤錆びは水酸化第二鉄やオキシ水酸化鉄、酸化第二鉄などの成分となります。一方で鉄鋼材料に発生する赤錆びは少しずつ侵食し、いずれ劣化させてボロボロにします。ただ赤錆びは材料を腐食させずに、そのまま変化して安定した保護被膜のような役割を果たす場合もあります。例えば耐候性鋼は耐食性の錆び層を形成して錆びの進行を遅くするという、赤錆びの利点を応用させた材料です。このように、赤錆びのままでは効果はありませんが、耐食性のある緻密で非晶質の錆びの層ができれば鉄鋼の腐食を抑えられるのです。
2つ目は青錆びです。これは緑青と呼ばれる錆びで、銅に見られます。銅の錆びである酸化銅の上に形成されるのが緑青で、塩基性塩が主な成分です。例えばよく見られる緑青としては酸化第一銅が酸素や水、二酸化硫黄と反応して塩基性硫酸銅となったものが挙げられます。他にも塩基性炭素銅や塩基性塩化銅なども緑青と言われており、塩基性のさまざまな物質が緑青であることが分かります。赤錆びと同じように銅の腐食の進行から守る保護皮膜としても機能します。
3つ目は茶錆びです。鉄や銅の錆びは茶色に見えることがありますが、これを茶錆びと言います。茶錆びには2つのタイプがあり、鉄を侵食して材料そのものを破壊する錆びと材料表面に発生して保護被膜として機能する錆びがあります。前者はこげ茶や濃い茶色をしているのが特徴で、後者は明るい茶色に見えるのが特徴です。
錆びの種類について解説したところで、ここからは錆びのメカニズムについて詳しく解説していきます。錆びはなぜできるのかという部分をしっかり理解することで、金属の錆びを防ぐことにも繋がるでしょう。
鉄の原料である鉄鉱石は地球の大気中の酸素と結びついて酸化鉄として存在します。例えば自動車や建築材料に使われる鉄鋼材料は製鉄所の鉄鉱石とコークスを化学反応させて酸素を奪って人工的に鉄を作っています。
このような鉄は酸素を再び取り入れると元の状態、つまり酸化鉄の状態に戻ろうとして錆びていくのです。つまり、酸素のない真空状態では錆びが発生しないということです。
錆びが発生するかどうかは相対温度によって決まります。相対温度が60%以上になると鉄の表面が水分で覆われるため、錆びが発生することがあります。つまり、梅雨の時期や冬は湿度が高いため錆びが発生しやすいです。
ただ金属の中にも錆びやすいものと錆びにくいものが存在します。錆びやすい金属はリチウムや、カリウム、カルシウムなどが挙げられます。この3つの金属で共通する点は電子を放出しやすいということです。一方で錆びにくい金属は金や白金、パラジウムなどがあります。
錆びが発生すると見た目が悪くなったり使いにくくなったりします。できれば錆びができる前に防ぎたいところですが、もし発生してしまった場合に取り除く方法を知っておくと便利です。ここでは簡単にできるものや機械を使った取り除き方をご紹介しましょう。
1つ目はワイヤーブラシです。これはどこでも手に入り、最も安価で一般的な錆び落としの1つです。また材質を問わずに使用できるのもメリットです。ただ手間がかかるのと品質を一定にしにくいというデメリットもあります。
2つ目は錆び取り剤です。表面に発生した錆びを除去するために使われる薬品です。重度の錆びも除去でき、小さな部品でも扱いやすいという魅力がある一方で、漬け置き洗いをする必要があるのと、環境に悪影響を及ぼす可能性があるので、使用の前に対策しておくことをおすすめします。
3つ目は高圧洗浄器です。水の圧力で錆びを除去する機械です。洗剤を使う必要がないので、屋外でも気軽に使えます。しかし、圧力が強いのでケガする恐れがあるのと、薄いものだと変形するリスクがあるというデメリットがあります.
この記事では錆びの種類やメカニズムについていくつか解説しました。錆びには赤錆びや青錆びなどの種類があります。錆びを落とすにはワイヤーブラシや錆び取り剤を使うのが効果的なので、ぜひ使ってみてください。
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